子供のお口に関する癖
指しゃぶり
歯並びへの影響を考えると、指しゃぶりは3歳までにやめるといいとされています。2歳までの指しゃぶりは無理してやめさせる必要はありません。逆に4歳のお誕生日を過ぎても指しゃぶりがやめられない場合は、注意が必要です。
はじめはよく言い聞かせたり注意してみてください。それでも治らない場合は、指に絆創膏を張ったり、つめや指に子供が好きな絵をかいたりマニュキュアを塗って「消えないようにがんばろうね」と促すのも効果的です。
このような家庭療法を半年試してもやめるのが難しい場合は、小児歯科での対応が必要です。お口の中に指が吸いにくくなる器具を入れて指しゃぶりをやめるお手伝いをします。(保険適応外)
口呼吸
口呼吸になっていると、口の中や喉が乾燥するため、唾液中の抗菌成分がうまく働かなくなり、虫歯や歯肉炎、風邪になりやすくなります。また、舌の位置も不適切になるため猫背になるなど姿勢や運動能力にも影響します。さらに、歯並びにも不自然な力が加わるため、歯がでこぼこになる「らんぐい」や上の歯が前に出る「出っ歯」傾向になることがあります。
子供が口呼吸をしているかは、普段テレビを見ているときなどの口元を観察したり、上唇の赤唇 境界の明瞭さで判断することができます口呼吸をしていると、上唇が常に乾燥しているため皮膚が厚くなり、唇も肌色に近づくため、肌と唇の境がはっきりしなくなります。
歯軋り
一般的に赤ちゃんから12歳くらいまでは、歯軋りがあることは異常ではありません。歯の萌え変わりやアゴの成長により噛み合せが不安定になることで歯軋りをすると言われています。ただ、音も大きくいかにも「硬いものが削れている」ような音がしますので心配される方も多くいます。
実際に、乳歯は削れてきますが、治療が必要な極端な例は、多くはありません。治療の場合は、ナイトガードといわれるボクシングのマウスピースのようなものを夜間装着して歯が削れるのを防止します。また、歯軋りにより歯が磨り減ると大人の歯になったときに、噛み合せが深くなりすぎて「出っ歯」傾向になることもあります。
言葉がはっきりしない
お子さまの発音については、4歳~6歳くらいまでの間に発達・完成するといわれています。発音障害(特定の発音がはっきりできない)の原因には舌の筋が短い事や受け口、開咬などの不正咬合が原因の場合があります。
発音障害の診断は、言語療法士(スピーチセラピスト)が行います。また、歯科的な原因が除去されたあとでも発音障害の改善のために言語療法士による訓練が必要な場合があります。